Beyond the Cloud

クラウド、IT、女性をめぐる本と思考の旅

クラウドファンディング×女性

ITのメリットとクラウドファンディング

私がブログという形式を始めた理由の一つに、クラウドやITが女性の生き方や働き方にどのような影響を与えるのかを考えたい、というのがあります。

ITのおかげで、たとえば育児や家事を担いつつ仕事をすることの物理的・時間的な制約が緩和されること。そして、同じくITのおかげで世界中の外の誰とでもつながり、手を差し伸べあうことができること。こういったテクノロジーが社会構造をどう変え、認識が変わっていくのか、大変興味があります。

最近注目を浴びているクラウドファンディングは、まさにそのITのメリットを活かすべく始まったものだと思います。

女性に特化したクラウドファンディングサイト

日本だとソーシャルに特化したREADYFOR?や文化方面に強いCAMPFIREなどが有名らしいですが、海外で女性に特化しているものでいうと、たとえばCatapultという世界中の女性の権利と生活向上のためのクラウドファンディングサイトがあります。さまざまな国や地域のプロジェクトがあり、どのプロジェクトに寄付をするのかを明示的に指定できること、予算がどのように使われているのかの内訳やプロジェクト進捗のアップデートが分かるのがいいですね。

日本で4月に始まったBYNAL WOMANは女性のプロジェクト支援を目的にしたクラウドファンディングサイト。ビジュアルも洗練されていて、ファッションやアート方面が強そう。会社の拠点をシンガポールに置いているというのも面白いですね。クラウドだけにロケーションは本来関係ないはずですが、それでもアジアのハブであるシンガポールにあることで、アジア圏への広がりが出てくるのを期待したいです。

GREENGIRLは「女の子のためのクラウドファンディングサイト」とうたっているだけあって、名前からしても、森ガール?と思うようなつくり。「"かわいい"をみんなで実現しよう」がコンセプトだそうです。サイトももうちょっとかわいいとよかった。

ドネーションではない、相互扶助的な仕組み

そして、日本ではなくUKの会社のようですが、今日見て面白いと思ったのがこれ。ただのドネーションではなく、はじめから自分のため、自分に返ってくることを期待した相互扶助的な仕組みを作っています。

妊娠を女性に「開放」する仕組み:アプリ「Glow」が始めたクラウドファンディング « WIRED.jp

データの蓄積で妊娠しやすい時期を教えてくれるというのがいい。こういうパーソナルな領域はテクノロジーが寄与できる余地が多くありそうな気がします。

そして、妊娠「できなかった」場合にお金をもらえるというのが、普通の発想の逆で新しい。そりゃそうだ、妊娠できたらお金をもらえます、なら妊娠したいけどなかなかできない人はお金を払う気がしないだろうし、実際不妊治療代は出産費用よりもかかるのだ。

これは日本でもやったらはやるかも!